[EVENT REPORT] 8/31 #おたがいハマトーク vol.83 小柴健一さん:一般社団法人 団地暮らしの共創

 #おたがいハマ トーク vol.83は、一般社団法人 団地暮らしの共創の小柴健一さんをゲストに迎えます。
 小柴さんは、横浜市青葉区の総戸数820戸のすすき野団地の団地管理組合法人 すすき野住宅で、今年5月まで理事長を務め、現在は相談役をなさっています。
 現在、住民の高齢化が進み、さまざまな課題を抱える団地のまちづくりを進める、一般社団法人団地暮らしの共創の代表理事として、管理組合をサポートしています。
 昨年10月にはすすき野団地の住民と行政・企業・大学研究機関が集まって課題解決に取り組む「すすき野ダンチ リビングラボ フューチャーセッション」を初開催し、約100人が参加しました。
 また、団地に住む人々が、未来へ進む行き先を決める場として「すすき野団地未来会議」も運営しています。
 今回は、小柴さんに、すすき野団地のまちづくりの取組や、今後の展望などについて話を伺います。

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トークレポート
<トーク前半>
まずは、青葉区の「すすき野団地」について伺いました。「すすき野団地」の総面積は66,000平方メートルで、東京ドーム1.5個分に相当します。また、約1700人の住民が住み、団地は築46年目になります。

団地の課題は住民の高齢化と設備・施設の高経年化。二つの大きな「老い」の問題を抱えます。小柴さんは団地に住み始めて7年。管理組合の総会でいろいろな課題があることが分かり、特に、話をする場が団地にないことが分かりました。

そのような中、小柴さんは多くの取り組みを行います。「団地もちより車座集会」を開始。気楽に話せる場所を作りました。昨年秋まで毎月1回開催をしました。また、「団地の保健室」を開設。看護師さんに来てもらうほか、テーマごとに講師を呼ぶなど、様々な取り組みを実施します。そのほかに、情報を行き渡らせるために「情報の見える化」を実施。全戸に紙面配布を実施するだけではなく、Facebook ページの開設などを行いました。

また、「すすき野みつばちぶんぶんプロジェクト」も開始しました。花や緑を増やしたいという思いで開始すると同時に、有志メンバーで「すすき野ガーデンクラブ」が発足し、自主的に花を育てる活動が始まりました。

さらに、「すすき野ダンチリビングラボ」の活動を通じて、行政や企業と連携し、リビングラボ方式の団地再生を開始しました。「未来に住みつなぐ100年団地」という目標を掲げています。さらに、活動範囲を広げるために、一般社団法人団地暮らしの共創を設立。これまでできなかったことができるようになり、活動の幅が広がりました。

<トーク後半>
まずは、活動の動機について伺いました。在宅介護で長く働いてきた小柴さん。自分が歳をとっても最後まで住み慣れた家で過ごすと考えた時、団地のような集合住宅ならば誰かと繋がることができると考えました。あるものをうまく活用すれば、より良い暮らしができると考えます。また、「これから、団地の新陳代謝が進む中で、若い方が魅力を感じて、住んでみたいと思って欲しい」小柴さんは話します。

次に、リビングラボの活動から見えてきた、持続可能な未来への課題について伺いました。マンパワーが足りないことが分かりました。「活動の中心になれる方が少なく、若い人に入ってきてもらって、一緒に活動することができれば」と小柴さんは話します。また、団地を購入できるということを知らない若い世代が多いと言います。

企業との連携について伺いました。団地には様々な可能性があります。例えば、テレワークが増える時代で、空き部屋のコワーキングスペースとして活用することも可能だろうと話します。また、団地には介護を生業にしている方もいます。団地に住む高齢者との連携も考えられます。様々な可能性を持ちます。

「新たな団地のモデルを作ることができれば、同様の課題を考える団地に横展開できるのではないか」と考える小柴さん。持続するモデルを実現させ、「古くても新しい住まい」目指します。

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<実施概要>
日時:8月31日(月) 12:15〜12:45
場所:YouTube LIVE + Facebook LIVE
参加方法:ライブ映像はこちらのページから視聴できます。
〇YouTubeライブ
https://www.youtube.com/watch?v=4W0wsP7TLjI
〇Facebookライブ
https://www.facebook.com/LOCALGOODYOKOHAMA/videos/3251388934942021/
〇#おたがいハマ トーク(LOCAL GOOD YOKOHAMA特設サイト)
https://otagaihama.localgood.yokohama/talk/
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<ゲスト>
◯小柴健一さん
一般社団法人団地暮らしの共創
昭和40年(1965年)東京・日本橋の和菓子屋の長男として生まれる。
法政大学を中退し、映画カメラマンの道に進む。
その後数々の仕事をして、10年間新潟県でIターンし、農業を行う。
大けがをして入院した際に高齢者が社会的入院を強いられ放置されていることにショックを受ける。また13年前父親を看取ることも見送ることも出来なかった後悔から、在宅介護に道に進む。
在宅介護の現場で、介護保険のサービスでは救いきれないケースを数々見て、自分たちが安心して住める住環境を作らないといけないと感じ、「団地」ならそれが可能ではないかと感じ、「団地」に移り住み再生に取り組み始める。3年前に青葉区すすき野団地の管理組合理事長になり、本格的に団地の再生をはじめる。昨年7月にケアマネジャーを辞め、今年2月に管理組合を法人化すると同時に、一般社団法人団地暮らしの共創を設立し、代表理事となる。現在、団地管理組合法人すすき野住宅相談役、NPO法人横浜マンション管理組合ネットワーク理事を兼務。
<参考>
▽すすき野ダンチ リビングラボ フューチャーセッション:団地の将来話し合う 約100人が参加(タウンニュース)
https://www.townnews.co.jp/0101/2019/11/07/505026.html
▽課題解決へ「すすき野ダンチリビングラボ」講演会とフリーセッション【横浜市青葉区】
https://rarea.events/event/66827
▽すすき野団地 ミツバチ飼育スタート 花ある環境、人も住み良く(タウンニュース)
https://www.townnews.co.jp/0101/2019/06/27/486705.html
▽すすき野団地2団体 「みど*りんく」に認定(タウンニュース)
https://www.townnews.co.jp/0101/2020/07/23/535501.html
▽築年数では測れない、団地の新たな価値を見つけよう!『すすき野団地』の挑戦 (マンション・ラボ)
https://www.mlab.ne.jp/management/columns_20200529/

▽団地管理組合法人すすき野住宅(すすき野団地):facebookページ

https://www.facebook.com/%E5%9B%A3%E5%9C%B0%E7%AE%A1%E7%90%86%E7%B5%84%E5%90%88%E6%B3%95%E4%BA%BA%E3%81%99%E3%81%99%E3%81%8D%E9%87%8E%E4%BD%8F%E5%AE%85%E3%81%99%E3%81%99%E3%81%8D%E9%87%8E%E5%9B%A3%E5%9C%B0-1901457273454527/
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▽お願い
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https://otagaihama.localgood.yokohama/donation/
▽新型コロナウイルスに向き合う産官学⺠の共創プラットフォーム#おたがいハマ
https://otagaihama.localgood.yokohama/
主催:横浜コミュニティデザイン・ラボ、YOKOHAMAリビングラボサポートオフィス
協力・支援:横浜市
メディアパートナー:ヨコハマ経済新聞、港北経済新聞、タウンニュース、横浜STORY