12/6 法定雇用率引き上げと農福連携を語る県庁シンポジウム

障害者の法定雇用率の引き上げと、農業を活用した新たな職域の拡大をテーマにしたシンポジウム「法定雇用率引き上げをチャンスに~農業を活かした新たな職域の拡大に向けて~」が、2025年12月6日に神奈川県庁舎3階講堂(横浜市中区日本大通1)で開催されます。

主催は一般社団法人「かながわ農福連携推進協会」で、農業分野の働き手不足と障害者の就労機会拡大を同時に進める「農福連携」の視点から、企業や行政、福祉事業者が共にこれからの雇用と地域共生社会の在り方を考える機会になります。

▽法定雇用率引き上げと農福連携
障害者雇用促進法は、障害の有無にかかわらず希望や能力に応じて働き、社会参加できる共生社会を実現することを理念としています。今回のシンポジウムでは、この法律に基づいて企業や国、地方自治体に課されている「法定雇用率」の引き上げを、単なる義務ではなく職域拡大の契機と捉えることを大きな柱としています。現在、民間企業の法定雇用率は2.5%で、2026年7月からは2.7%に引き上げられ、義務の対象となる事業主の範囲も常用雇用労働者40人以上から37.5人以上へと広がります。

▽基調講演で法的枠組みと見通しを整理
プログラム前半の基調講演では、「障害者雇用と法定雇用率引き上げの現状と今後の見通し」をテーマに、神奈川県立保健福祉大学名誉教授の松為信雄さんが登壇します。松為さんは、労働政策研究・研修機構や障害者職業総合センターの研究員、東京福祉大学や神奈川県立大学の教授を歴任し、政府の会議や労働政策審議会障害者雇用分科会の委員も務めてきた障害者雇用研究の専門家です。講演では、法定雇用率制度の法的枠組みや、今後予定されている雇用率引き上げのスケジュールと支援策を整理し、企業や福祉事業所がどのように準備を進めるかを考える手がかりを示します。

▽農業現場の実践報告と就労の広がり
続く実践報告では、社会福祉法人光友会で業務執行理事・就労支援担当を務める一杉一好さんが、「農福マッチング事業における障害者雇用の可能性と課題」について発表します。光友会は藤沢市で米作りや野菜作りに取り組み、神奈川県の農福連携モデル事業の受託・運営を通じて、農業現場での就労機会づくりや支援体制の整備を進めてきました。報告では、農作業の切り出し方や作業環境の工夫、事業所と農家のマッチングの進め方など、現場で見えてきた具体的な方法と課題が共有されます。こうした実践から、法定雇用率の引き上げに対応しつつ、障害のある人と農業双方にとって持続性のある働き方をどう作っていくかを議論につなげます。

▽クロストークで行政・企業・福祉の役割を整理
休憩を挟んだ後半のクロストーク「農業で広がる職域と地域共生社会の展望」では、農福連携の実務や政策に関わる登壇者が、それぞれの立場から意見を交わします。パネリストは、電通グループ特例子会社で農園・カフェ事業を立ち上げた清水恒美さん、野菜農家であり「えと菜園」社長でNPO法人「農スクール」代表理事の小島希世子さん、社会福祉法人光友会の一杉一好さん、基調講演も担当する松為信雄さんの4人です。コーディネーターは、一般社団法人「かながわ農福連携推進協会」共同代表で会長の吉原毅さんが務め、行政、企業、福祉事業者それぞれの役割や連携のポイント、地域での農福連携を広げるための課題と可能性を整理します。

<開催概要>
・日時:2025年12月6日(土)13時~16時45分(12時30分開場)
・会場:神奈川県庁舎3階講堂(横浜市中区日本大通1)
・参加費:資料代350円
・参加方法:以下リンク、チラシのQRコードからの申し込み、または電話045-243-6840
https://docs.google.com/…/1WpDvyh6E4T0p-BdNxzWNrPcj…
・主催:一般社団法人「かながわ農福連携推進協会」
・後援:農林水産省関東農政局、神奈川県、横浜市健康福祉局(いずれも申請中)

<プログラム>
12:30 受付開始
13:00 開会
 総合司会 金子栄治郎(ユニバーサルアグリカルチャーサポート代表社員)
 開会の挨拶 吉原 毅(一般社団法人かながわ農福連携推進協会共同代表)
13:10 基調講演
 「障害者雇用と法定雇用率引き上げの現状と今後の見通し」
 講師 松為信雄(神奈川県立保健福祉大学名誉教授)
14:30 実践報告
 「農福マッチング事業における障害者雇用の可能性と課題」
 報告者 一杉一好(社会福祉法人光友会業務執行理事・就労支援担当)
15:30 クロストーク「農業で広がる職域と地域共生社会の展望」
 パネリスト 清水恒美|小島希世子|一杉一好|松為信雄
 コーディネーター 吉原 毅
16:45 閉会

<登壇者プロフィール>
清水恒美(当会運営委員)
1989年より、株式会社電通、営業局勤務。2017年みずから希望し、電通グループ特例子会社電通そらりに移動。2018年代表に就任。新規事業として、農園・カフェをスタート。

小島希世子(当会共同代表・副会長)
熊本県生まれ、野菜農家。株式会社えと菜園代表取締役。NPO農スクール代表理事。体験農園・貸農園「コトモファーム」を運営(藤沢市)。慶応義塾大学准教授。

一杉一好(社会福祉法人光友会理事)
社会福祉法人光友会業務執行理事。関東ブロック農福連携推進協議会監事。藤沢市内で米作り、野菜作り。神奈川県農福連携モデル事業を受託・運営に従事。

松為信雄(神奈川県立保健福祉大学名誉教授)
労働政策研究・研修機構、障害者職業総合センター研究員をへて、東京福祉大学、神奈川県立大学教授。一億総活躍国民会議、労働政策審議会障害者雇用分科会の委員等を歴任。

吉原毅(当会共同代表・会長)
島津おいしい野菜の会代表。城南信用金庫名誉顧問。横浜商科大学理事長、麻布学園理事長等。

<問い合わせ>
かながわ農福連携推進協会(NPO法人『教育支援協会南関東』内)
電話:045-243-6840

◎公式サイト告知ページ
https://kanagawa-noufuku.jp/2025/11/19/noufukusymp/